よくある質問

質問1

任意売却をした後の残った借金はどうなりますか?

任意売却後の残債務(無担保債権)については引き続き支払っていかなかればなりません。家を売ったからといって全ての借金が無くなることはありません。

ただし、競売による売却と違うのは債権者との話し合いのなかで行われるのが任意売却ですので話し合いにより毎月5千円から3万円位の間で分割返済をしていくことで合意しているケースも多くあります。

質問2

自宅が競売にかかり、取り込んでいる間に数ヵ月が経過しました。一ヵ月後に入札という通知が裁判所から届きました。どうにかなりますか?

う~ん、実務上極めて難しい状況ですが頑張ってはみます。せめてあと1ヵ月早くご相談いただくことができていたなら・・・と思います。
入札の2週間前に相談を頂き運よくなんとかなったことはあります。
運が良かったんだと思います。まれなケースです。
不可能ではありません。

質問3

競売後、現在住んでいる家から退去しなくてもいいと友人から聞いたのですが・・・

これを勘違いして信じている人が多いので実務上もびっくりします。

競売落札者(買主)が判決により引き渡し命令を受理した後に、裁判所の執行官が鍵屋や運送屋などを同行し、なかの荷物をまとめて持ち出します。荷物を返してもらう場合は費用も倍くらいかかります。昔とは違うので気をつけてください。

(平成16年より法改正となっております。)

質問4

銀行や債権者から紹介された業者との違いは?

私共も債権者等からの依頼を受けることもあります。ただ、結局あなたのために働きます。

質問5

連帯保証人がいる場合、任意売却は出来るか?

出来ます。ただ、連帯保証人に資力がある場合慎重に事を運ぶ必要があります。

連帯保証人にはいわゆる保証人とは違い、検索の抗弁権(民法454条)も催告の抗弁権(民法452条)もありません。

問題になるのは主たる債務者であるあなたが破産しても保証人には残った残債務を債権者から請求されるということです。

このケースにおいても任意売却で債権者と話し合いをしながら交渉を進めた方が連帯保証人さんにとってもプラスになると思います。

質問6

自己破産する前に任意売却するメリットはあるのか?

あります。

どうせ破産するのだからわざわざ任意売却をする必要などないのではないかというのが一般的な考えかもしれません。

しかしながら自己破産するにしても自宅があれば(たとえオーバーローンでも資産であるため)少なくとも20万~50万円を予納金として裁判所に納める必要が出てきます。

自己破産には同時廃止と管財事件があります。

同時廃止の場合、少額の費用で破産出来ますが、管財事件ともなるとそうはいきません。

極力任意売却し、何も資産が無くなった状態で破産する方が費用の面でも安くあがり免責になるまでの期間にしても早くなるケースが多いと思います。

なお、競売では転居費用などは一切出ませんが、任意売却においてはかなりの率で転居費用が出るケースが多いです。

質問7

信用情報登録機関とは?

一例を上げれば、日本信用情報機構(JCC)

シーアイ・シー(CIC)

全国銀行個人信用センター(KSC)

などですが、ほとんど差が無いようです。

契約に係る取引実績

契約継続中および完済日から5年を超えない期間

債務の支払いを延滞した事実

当該事実の発生日から5年を超えない期間

法的債務整理に係る事実

破産や民事再生などの決定日から7年を超えない期間

KSCについては10年らしいです。

これらについては情報開示請求出来ますので将来家をまた建てるような時には参考になさったらどうでしょうか。

注)迷惑をかけた金融機関はまず一生無理だと思ってください。

質問8

任意売却後も自宅に住み続けることは可能か?

不可能ではありません。

まず可能性のある方法を列挙してみます。

  1. 身内に(親、子供、親族)買ってもらう
    取り組み易さで言うと名前が違う身内でなおかつ現金での取引は凄くやり易いと思います。
    いままでの成功例で言うと、お姉さんに買ってもらった方(現金にて)、別れた奥さんが買った(住宅ローン利用)等あります。
    簡単ではありません。
    私はいつもローン審査中は手に汗握っています。
  2. 業者に買ってもらう(リースバック)
    専門の業者が存在します。ハードルは高いです。概ねこんな感じです。
    月々の家賃が6万円程度の相場だとして6万円×12カ月=72万円の年間収入
    これをたとえば運用利回り10%で割り戻すと物件価格(業者の購入価格)は720万となります。(固定資産税は考慮していません)
    この金額で債権者が納得すればよいのですが私の経験からいうと建物が昭和50年~60年前後に立てられたもので尚且つ立地もあまり優良とは言えないような物件ではないかと思います。
    また、当社においては個人の大家業で数名ですがこのリースバックを検討してくださる方がいらっしゃいます。
  3. 競売に友人・知人・身内等に参加してもらう
    任意売却が何らかの事情で出来ない場合(債権者の調整がつかない)最終手段として入札の参加ということも考えられると思います。
    ただ、いままでこの方法で落札した人は私の関係では一人しかいません。なんと2番札との差額999円です。
    運の良い人もいるもんだなぁと感心しました。
    本気で落札しようとするとどうしても高い入札金額になりますのであまりお勧めは出来ません。